たゆたえども沈まず

今日からどう生きていこう

休職を決めた日

1月初旬のある日、上司からの理不尽と思える叱責を聴きながら何か張りつめていた糸が切れたような感覚を覚えた

自分が、上司の承認欲求を満たすためのサンドバックになっているような感覚を覚えながら、

ただただ早く時間が過ぎて欲しいと願っていた。

明日は心療内科の予約が入っている、早く先生に会いたい。

先生の顔思い浮かべながらただ時間が過ぎるのを待っていた。


心療内科を最初に受診したのは、それより1ヵ月前。

診断は、中等度から重度の鬱、不安障害、聴覚過敏だった。
その時に休職を決意すればよかったのだろうが、ただでさえ多忙な中、私が休職をしたらどれだけ同僚に迷惑をかけるだろうかという思いが私を踏みとどまらせていた。

 

しかし思い返せばもうとっくに限界を超えていたのだ。

ノイズキャンセリング機能付きイヤホンをつけて聴覚過敏をしのぎながら仕事をするも、ザワザワした環境で集中力が全くない状態であった。

過剰に承認欲求の強い上司が今日も電話で誰かを無能呼ばわりして大きな声を張り上げている。そのたびに、動悸が始まり、手が震え、トイレに逃げていた。

職場では、感染症対策に対する感覚の個人差が目につき、苛立っていた。黙食なんて小学生でも頑張っているのになんでできないの、マスクを付けずに出勤して更衣室に入ってくる無神経さ、朝の検温も適当にまとめて書いている……

口にはしないが苛立ちがピークに達していた。

 

家に帰るとヘトヘトで何もできない状態。
年末の大掃除もできず、おそうじ本舗に頼んだ。
食事はもう2年近く配食サービスを利用している。
コロナ感染に対する過度の不安から、月に1回か2回、必要なものをメモして短時間で買い物に行く、それすら怖かった。

 

そんな日常に精神が蝕まれていっている自覚はあった。

そしてついに、電池が切れた。

1月半ば休職に入った。