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終わり良ければ…

全て良し?…とはいかないけれど … 全部チャラ ❗️. 1日の終わり、メンタルリセットするため書いてます

「考えすぎた人」清水義範 … 今週の読書

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12人の 哲学者をネタにした ユーモア小説集だ

読んでも ちんぷんかんぷん な 哲学者の思想や 変人ぶりを 面白おかしく紹介している

 

ルソー

舞台は「 本人さんよ、出てこいや!」ショー。 本人を呼び出して 直接聞くことが出来る 世の中になっているという設定だ。

質問者は ルソー研究の第一人者である「フルバッタ・ニンザ氏」(ネチネチとした口調が 完全に 古畑任三郎のパクリだ‥)

ニンザ氏の追求により、ルソーの人間性が明らかにされていく

 ・とてつもない優越感と ものすごい劣等感を同時に持っている。故に 人を信用できず、全てを敵にまわしてしまう。それは、ルソーの 孤児のような生い立ちが影響している。

・子供をどう教育するのが 理想的かということを書いた「エミール」の中で、5歳までは何よりも母の愛によって育てなければならないとしている。しかし、自分の5人の子供を 生まれるとすぐ 孤児院に入れている

・女性が ついなんとか助けてやりたくなるような少年だった。裕福な婦人を頼って渡り歩いていた。

・露出癖があり、よく人前で尻を出していた

・ルソーの思想を一言で言えば「自然に還れ」→ 人間が自然のままに生きていた頃は 不平等はなかった。より大きな幸せを求めて 契約して国家を作った。そうして、社会が生まれ 農民は重税に苦しめられるようになった。(社会契約論)

・「決して捨てもしないが、結婚もしない」という条件を出して 長年一緒にいた テレーズと 56歳の時に 正式に結婚。10年後に 妻だけに看取られて亡くなった。

 

カント

舞台は 男女4人ずつの合コン。その中に  大学で非常勤講師をしている 官藤君が 数合わせで参加している。西洋哲学史を教えている。尊敬するカントをまね、几帳面に生きようと思っている。

官藤君は、哲学の事しか 知らない変人だが、その話題が女性に受けないことを 何度も体験していたので、最初のうちは慎重だった。

しかし…思いやりの強い女子の 社交辞令的な質問が、官藤君の導火線に火をつけてしまった…

合コンに カントはドン引きだが、もう 官藤君を止めることはできない…

・カントは、生まれ故郷の田舎からほとんど 生涯出たことはなかったが、本から知識を得て 世界中のことを知っていた。

・生涯独身で ものすごく規則正しい生き方をした。毎日 朝5時に起き、書斎に入り お茶を2杯飲んで 煙草を1服ふかした。それから 講義の下調べをし、7時から9時まで 大学で講義をし、その後思索と執筆をした。1時きっかりに招待客を迎え4時まで昼食と笑談をした。(招待状は その日の朝に 4~5人にだした)  その後 散歩をし、10時きっかりに就寝し、毎日7時間の睡眠をとった。(1日1食主義だった)

そう、ちゃんと 人付き合いの出来る楽しい変人だったのだ。

・カントは、ルソーの「本当の自然な状態の人間は みんな平等だ」という思想を尊敬していた。

        ……ギブ…  もう誰も聞いちゃ いないよ

 

 

あくまでも 小説であって、哲学の入門書や解説書ではない。しかし、なんとなく「さわり」は解った気分になるのはなぜだろう。

それにしても、難しい思想の数々を ここまで、食べやすく料理するとは、すごい人だ。

「気の向いた人は、これをきっかけに 哲学者のことを勉強してくださればよい」(あとがき)

 

………もうじゅうぶんです…ごちそうさまでした…